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論文執筆のための実戦的方法

これまで教えてきた論文執筆に必要なことを書いていきます。

先行研究がないことはない


時たま遭遇したのですが、、、

 

堂々と、

「先行研究はありません」と言い切る方。

 

残念ながら、こういった方は、非常に勉強不足の方
が多かった。

 

私がやっているのは最先端の研究なので、とは言いますが・・・

 

そもそも、研究ということ自体、

これまでの過去様々な人の業績の上に成立している

という前提条件があることを理解していれば

そのような発言は出てこないはずなのです。

 

確かに、自身がやりたいとすることの内容が、

他者がやっていないというのは重要なことです。

そこが、研究の価値であり、論文の価値でもあるわけですから。

 

しかし、それを証明するには、

 

「過去、これだけの研究者が研究してきたが、

             まだこの研究ありません」

 

と証明しなくてはなりません。

 

これを証明するには、

過去から現在までの類似研究を全部調べたという実績

がないと言い切れません。

 

つまり、過去の研究(つまりは先行研究)が存在することとなりますので、
先行研究がないということは、ありえないことなのです。

定性と定量 

演繹法帰納法について書いたので、

ついでに、定性と定量にも触れてみましょう。

 

これは、

   定性でなければならない

とか、

   定量でなければならない

 

ということは一切ありません

 

定性でしか書けないこともあれば、

定量でしかできないこともある

 

ただ、それだけのことです。

 

ただし、定性と定量ではメリット・デメリットがあります。

 

定性

<メリット>

特に文章を書くだけなので、特殊な技術は必要なし

<デメリット>

文章だけで、すべてを構成しなければなりませんので、文章力が問われます。

 

定量

<メリット>

 方程式にあてはめて、スパッと結果がでてくるので、楽といったら楽

<デメリット>

当然、統計知識はいるし、専用ソフトを使いこなさないといけないので、

ちょっと面倒。

 

じゃあ、どちらが難しいかといえば、

明らかに定性だけで論文を書く方が難しいです。

 

なので、できれば定量となるように設計できるとよいですが、

定性でしかできないものもあります。

 

その場合には、文章構成で四苦八苦すると思うので、覚悟しておきましょう。

 

演繹法と帰納法

論文を書く際の方法論として取り上げられることが多いですが・・・

どちらがよいかどうかとか、

論文書く前に悩んでいたりする人がいるのですが・・・

 

正直、

 

どうでもよいことです

 

なぜならば、

 

内容によって、

演繹法で書いた方がよい場合とか、

帰納法でしか書けない場合がある、

とかあるわけで・・・

 

だから、テーマによって、良い方法を選択すればよい

というか、書いていくうちにどちらかになるでしょう。

 

ちなみに、演繹法は、

「前提となる事柄をもとに、そこから確実に言える結論を導き出す推論法のこと」

(ナビゲート ビジネス基本用語集)

 

帰納法は、

「類似の事例をもとにして、一般的法則や原理を導き出す推論法のこと」

ナビゲート ビジネス基本用語集)

 

ただ、文章全体は演繹法でも、細かい章とか節は、帰納法で記載するといったこともあるので、場面によって使い分けます。

 

しかし、こと論文に限って言うならば、

文章全体では演繹法となっている方が書きやすいです。

 

というより、形になりやすいといったほうが良いかもしれません。

 

 

 

 

論文を読むときに気をつけること

ペンをもって論文を読むというのは、前に書きました。

 

ここで、特に注意して目印をつけてほしいこと。

 

それは、キーワードです。

 

もっと言えば、

   キーワードの定義

   です。

 

論文で使用する言葉のほとんどは、定義した上で使用していきます。

ところが、この定義は著作によって違いがみられることが多いのです。

 

そのため、自分もそのキーワードを使おうと思ったら、誰の定義に従うのかを論文に

盛り込む必要があります。

 

(さらに定義が分かれるようならば、そこを論文で議論して、理由をつけて誰かの定義を使用するか決定して、書き進めなければなりません)

 

特に、

定性主体の論文となるような人にとっては、キーワードの定義は、絶対的に外してはいけないこととなります。

 

まずは、論文を読むところから、キーワードについては特に注目して読んでいきましょう。

 

 

「やりたいこと」と「できること」

論文でいろいろ相談にのってきましたが、、、

 

困った人は、たまにはいるものです。

 

一番困るのは、

「やりたいこと」と

「できること」の区別がつかない人です。

 

論文の場合、論証しなくてはなりませんので、データなり資料がないと

論証できません。

ということは、

「やりたいこと」であても資料やデータがなければ、

あきらめるしかありません

 

もっとたちが悪いのは、

「世の中を変える画期的な論文」を目指す、というよくわらかない人です。

これは手に負えません。だって、そんな論文、ほぼ不可能ですから。

これは、自分自身の能力すらも解っていない人です。

 

論文執筆には、時間の制限があります。そのためには、

「やりたいこと」よりも

「できること」を優先しなくてはならない場合が多々あります。

 

まぁ、最もその「やりたいこと」自体が不明確な場合がおおいんですけどね。

 

 

外してはいけないモノ -量をやると見えてくること-

ある分野の論文を書こうとしたら、

絶対に外せない論文が存在しています

 

しかし、そのようなものは最初はわかりません。
ではどのようにして見つけるのか?

 

これは、ひたすら論文を読む続けて量をやることで見えてきます

 

沢山の論文を読んでいると、

 1)どの論文にも必ず引用されている、
 2)どの論文にも参考文献に掲載されている論文

があるはずです。

もしくは、必ず引用されている著作者があります

 

間違いありません。

その論文は絶対に外せない論文です

 

またその著作者は、

その分野の研究での権威(つまり外せない研究者)

です。

 

ということは・・・

 

その論文を手にいれましょう

その著作者の他の論文を手にいれましょう

 

こうして、最初の50本の論文から読まないといけない論文がさらに
増えるはずです。

文字数なんて怖くない -どうやって短い論文にするか-

論文の執筆要項を見て、まず恐怖を感じるのが文字数です。

 

5万字以上(A4で50枚程度ですね)とか見てしまうと、

不安になると思います。

 

そりゃね。

5万字も自分だけの言葉で埋めるというのは至難の技ですよ。

(もしくは、小説家とかですね)

 

しかし、論文は、様々な資料を引用しなくてはなりません。

もっと言いましょう。

 

引用を除いて、

自分の文章は数ページ程度しかないはず

です。

 

つまり、5万字とかの文字数は、資料があればどれだけあっても怖くない。

むしろ、どれだけその中で短い文章にできるかの方が難しいと思っています。

 

さらに、文字数は、純粋に文字の数だけではありません

文字数から枚数に換算(50000字以上、1ページ1行30文字、40段(つまり1200字)であれば42枚以上)して、考えるべきものです。

 

つまり、文字数には、

図や表、註や参考文献リストも全部含んで文字数(ページ数)なのです。

※これは執筆規定によって異なりますので確認ください。

こう考えれば、文字数なんて怖くなんてありません。